記事に含まれるエンティティを理解する
下書きから、編集に役立つ分析レポートへ。記事が扱う対象を特定し、その言及を確認して、周囲の文脈を次の判断に生かしましょう。
公式ドキュメントに基づく · 確認日:2026年9月14日
エンティティ抽出でできること
エンティティ抽出とは、記事のテキストを、人物、組織、場所など識別可能な対象の構造化されたリストに変換することです。記事が誰について、何について書かれているのかを把握し、それぞれの対象を登場箇所と結び付けて確認できます。
言及(メンション)とは、記事の中で実際に使われている語句のことです。エンティティとは、その語句が指す対象です。ひとりの人物が複数の呼び方で登場する場合や、同じ語が異なる意味を持ちうる場合には、この2つを結び付けておくことが重要です。TextRazor のエンティティに関するリファレンスでは、エンティティの識別子、位置、関連度、信頼度に加えて、利用可能な場合はナレッジソースへのリンクについても説明しています。
D2TR は、検出したエンティティを、カテゴリ、エンティティのトレンド、記事の文脈、取得できた Discover の類似記事とあわせて表示します。分析の各部分にはそれぞれステータスがあるため、完了した出力と、まだ処理中または利用できない段階とを区別できます。
分析結果の読み方
Google がロンドンにオフィスを開設しました。
- エンティティと言及
- 認識された対象、取得できたエンティティのタイプ、言及の回数です。エンティティを選ぶと、注釈付き記事の該当箇所と結び付けて確認できます。
- コンテンツのカテゴリ
- 文書の内容を表すトピックのラベルです。記事に登場する人物や組織をすべて挙げるのではなく、記事全体を分類します。
- トレンドと文脈
- 取得できた需要トレンドのチャートと、編集向けに構造化されたレポートを使って、本文の外側まで対象を掘り下げられます。これらのシグナルは、それぞれ個別に解釈する必要があります。
- カバー画像と類似記事
- 取得できた参考画像と、関連する記事の照合結果です。公開プレビューでは、ワークスペースに表示されるアクセス制限がそのまま適用されます。
Google の Natural Language のドキュメントでは、エンティティ分析とコンテンツ分類を区別しています。前者は対象とその言及を特定し、後者は文書にカテゴリを割り当てます。どちらの出力も、読み手による記事の判断に代わるものではありません。
下書きを分析する
- 記事を用意する。用意されている下書きを編集するか、英語のテキストをエディターに貼り付けます。公開版で受け付けるのは200〜20,000文字です。
- 役立つ構造を残す。見出し、段落、リスト、表はワークスペースで編集できます。対象が曖昧にならないよう、十分な文脈を含めてください。
- 「テキストを分析」を実行する。分析の進行状況を見守り、注釈付き記事と、完了した各段階の結果を確認します。
- 確認して磨き上げる。エンティティを選び、カテゴリを確認し、取得できたトレンドや類似記事を調べます。下書きを修正して改めて分析するときは、「記事エディター」に切り替えます。
上の API コンソールでは、この流れをページ上で試せます。文書を送信し、ジョブ ID とアクセストークンを受け取り、完了するまでジョブを読み取ります。ほかの段階が失敗したり、返されるデータが少なかったりしても、成功した段階には有用な結果が含まれていることがあります。レビューで結果を使う前に、それぞれのステータスを確認してください。
活用シーン
下書きの焦点を見直す
意図した記事の内容と、分析で検出された対象を比べます。繰り返し登場する名前やハイライトされた箇所から、記事がどこに重点を置いているかが見えてきます。その根拠をもとに、わかりやすさや焦点について編集部で話し合いましょう。
トピックとエンティティのリサーチを準備する
下書きに登場する人物、企業、場所を起点に、その文脈を確認します。ID が取得できた場合は、リサーチのリストに加える前に、Google ナレッジグラフ検索で対象を確認してください。
メタデータの一貫性を高める
抽出された対象やカテゴリを、タグ、デスクのラベル、コンテンツの棚卸しの候補として活用できます。特に名前が紛らわしい場合や、文書が互いに関係のない複数のテーマを扱っている場合は、適用する前に候補を確認してください。
編集者への引き継ぎを準備する
下書きを編集者と共有する前に、このページで分析を実行しましょう。確認すべき対象や気づいた点を、該当するバージョンの記事と一緒に記録しておけば、次のレビュー担当者が各指摘を元の文章と照らし合わせられます。
根拠を文脈のなかで捉える
言及の回数が多いからといって、重要度が高いとは限りません。たとえば Google は、エンティティの顕著性(salience)を、単に登場する頻度ではなく、その対象が文書の中でどれだけ中心的かとして定義しています。この違いは、エンティティのフィールドに関するリファレンスで説明されています。提供元が異なるスコアを、互いに置き換え可能なものとして扱わないでください。
Discover での文脈はリサーチに役立ちますが、下書きが Discover に表示されることを裏付けるものではありません。Google によると、ポリシーを満たすインデックス登録済みのコンテンツは自動的に表示の対象となりますが、対象であっても表示が保証されるわけではありません。公開の判断をする際は、Discover に関する Google のガイダンスを参照してください。
より良いレビューのために、結果とあわせて元の記事も読んでください。確信の持てない名前は確認し、利用できるソースのリンクを開きましょう。利用できない段階は、下書きに対する否定的な評価ではなく、根拠が欠けているものとして扱ってください。